「完全予約制」もなかなか悩ましい

某医療系サイトで、医療機関の外来待ち時間短縮への取り組みについての、調査結果が報告されていました。

 

一般に「完全予約制」は、待ち時間を最小限にするために有効な手段と考えられています。

とくにコロナ禍の発熱外来では、動線や時間帯分離への配慮からも、完全予約制が必須でした。

 

当院では開院当初から、ネットと電話予約を併用し、その合間に予約外の方を挟む方式で受付してきました。

その意味では「不完全予約制」なのですが、コロナ禍に入ってからは、予約外の受付枠はごくわずかです。

 

メリットはともかく、完全予約制にはデメリットもたくさんあります。それが現場の悩みの種です。

 

「時間通りに来たのにこんなに待たせるのか、予約の意味がないだろ」というお怒りの言葉をよく頂戴します。

思いのほか時間がかかる患者さんがいたり、重病の方が続くと、予約はどんどん後ろ倒しになるのです。

 

そうならないように、予約を詰め込まないようにすると、こんどは診療できる人数が少なくなってしまいます。

「予約がすぐ満杯になるが、どういうことなのか」という苦情を受ける背景には、そういうこともあるのです。

 

遅刻してきた人の診療はどうすべきか、という問題も起きます。

他の業界なら、予約に遅れたらキャンセル扱いにするかもしれませんが、医療でそれはできません。

遅れた方はどこかへ割り込むことになり、その結果、以後すべての予約者の診察時間がずれていきます。

どうか、時間に余裕を持って来院していただくよう、お願い致します。

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