2025/03/31
HPVワクチンの「キャッチアップ接種」の開始は、今日が期限でした。
今日までに1回でも接種しておけば、あと1年間は公費で、2回目以降のキャッチアップ接種が可能なのでした。
という、すでに期限が過ぎた話を書いても何の役にも立ちませんが、この機会に当院の状況をまとめてみます。
キャッチアップ接種が始まったのは、ちょうど3年前です。
この3年間に、当院でHPVワクチンを1回でも接種した方は220人。
そのうち、1回目の接種をした方が196人、2回目が163、3回目が134人でした。
それらのうち、キャッチアップ接種はそれぞれ、105人、80人、72人。全体の5~6割に相当する人数です。
とくにこの1カ月間に限ってみると、1回目の接種をした方は21人、2回目が3人、3回目が28人。
それらのうち、キャッチアップ接種はそれぞれ、18人、0人、23人と、なかなか興味深いですね。
つまり、この期限ギリギリに1回目の接種をした21人のうち18人は、キャッチアップ1回目の方でした。
残る3人のうち2人も、2回目以降をキャッチアップ接種に間に合わせるための、高1の方の接種でした。
しかし考えてみると、今月のキャッチアップ接種開始が間に合わず、接種自体を諦めた方もかなりいるはず。
厚労省の方。明日以降に接種を開始すると3回すべてが自費になるルールは、あまりにも厳しくないですか。
対象年齢の女性が来年度中に接種した分は、いつそれを開始したかに関わらず、全部公費にしましょうよ。
子宮頸がんを予防する目的の下では、現行の杓子定規な規定には医学的な正当性が無いと思います。