2025/01/25
インフルエンザは少し減りましたが、まだ流行しています。今日は久しぶりにB型が出ました。今年初です。
コロナやマイコプラズマも出ているし、胃腸炎も多いですね。今日は溶連菌感染が目立ちました。
それらのどれも陽性ではない(または検査をしていない)方は、「風邪ですかね」ということになります。
「抗生剤出ますか」
風邪診療における「よくある質問」のトップに来るのが、この手の質問(または要請)ですね。
通常は出しません。次のように理由を述べながら、やんわりとお断りをします。
今回はおそらくウイルス感染と思われるので、細菌感染に効く抗生剤は、効果がありません。
ですが今後、二次感染を疑うような経過であれば、必要に応じて抗生剤を処方する場合もあります。
たとえば、高熱が続いたり中耳炎や副鼻腔炎の治りが悪い場合や、肺炎や尿路感染症の疑いがあるときです。
日頃から漫然と抗生剤を使っていると、本当に必要になったときに効きが悪い場合もあるのです。
「予防でタミフルもらえますか」
病状と状況から、インフルエンザの疑いがあるのに検査で陰性だった場合、処方する場合もあります。
しかしそれは「予防」ではなく「偽陰性」の可能性を考慮した「臨床診断」に基づくものです。
それ以前に、明らかにインフルエンザと臨床診断できる場合は、そもそも検査をしないことが多いですね。
実は家族のタミフルを飲んで来たのです、という方もときどきいます。まあ気持ちはわかります。
その方がインフルエンザだと診断できれば、当院では「追加分」のタミフルを処方することになります。
ただ、家族内でインフルが出ているなど感染が強く疑われる場合であっても、医薬品の流用は本来はNGです。
どうしても家族のタミフルを自分が飲みたいという方は、せめて電話等で医師の判断を仰いでください。